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2014/2/17 月曜日

「ベアリング」の世界

Filed under: コラム — 編集部 @ 14:57:42

基本的な構造は至って簡単ですが、その奥は深く、実は“すまし顔の変なやつ”です。

ベアリング

ここで、ダイベア(株)の宣伝を少々。ベアリングの主な構造は、外輪(アウターレース)と内輪(インナーレース)の間に転動体 (ボールやコロ)がはさまっていて、くるくると回転するものです。一般的には転動体どうしの間隔を一定に保つために、保持器(リテーナー)が入っていて、 すべりを良くするためにグリースも入っています。JISでは、6300シリーズ、6200シリーズが一般的で、6000シリーズ、6900シリーズと薄肉 タイプとなり、6800シリーズは超薄肉タイプとなっています。弊社は、この中でも超薄肉タイプを得意とするベアリングメーカーです。

話を元へ戻します。

ベアリング(軸受)は、自動車や機械の回転する部分に必ず入っている部品で、「産業の米」とも呼ばれています。特に、省エネが重要視される現代では、回転におけるエネルギーロスを少なくすべく、スムーズに回るベアリングが注目されています。

ベアリングの世界は、ミクロンオーダーの世界です。ミクロンとは、1,000分の1ミリ。「余程正確な機械で、緻密に加工している のだろう」と思いきや、実は結構職人技です。「見てみ。削ってる時の火花の出方がええやろ!」はまだしも、「こいつ、顔がええやろ!」は意味不明です。し かし、少し慣れてくると、「顔がいい」製品がなんとなく分かるようになり、嬉しかったりします。もっとも、最近の加工機はコンピュータ制御が進化し、職人 技の出番も少なくなりましたが。

ベアリングを製造する上で、唯一「加工」ではないのが「熱処理」です。主に軸受鋼という特殊鋼を使うベアリングですが、この「熱処 理」を行うことで製品を硬くし、寿命を飛躍的に延ばしています。しかし「処理」」である以上、「加工」ではない勝手な動きをします。ベアリング製造の場 合、基本的に外輪と内輪が対象となりますが、「熱処理」を行うことで、大きくなったり、小さくなったり、曲がったり、反ったりします。時には0.1ミリ単 位で曲がったりするので大変です。

私の本業は、前工程図の作図です。弊社に入荷してくる熱処理後の製品が、高精度に削るための適切な削り代が付いた状態で入ってくる ように、最適な寸法を検討し、図面を書きます。削り代が少ないと、早く削ることができますが、歪の大きい製品が入ってくると、削り代がなくなってダメ。削 り代が多いと、歪の大きな製品には対応できますが、削るのに時間がかかってダメ。より安全で、より生産性の高い寸法を決定するのは、緻密な計算の上に立っ た「経験」です。これも、職人技と言えるのでしょう。

後輩から「なんでこの製品の前工程図は、こんな寸法になってるんですか?」と聞かれれば、「まあいろいろあってな!」と答えます。ちょっと違うでしょうか?

委員長になってもうすぐ8年。私の“はんこ”のある図面は、まだあるかな〜

2014年2月14日
大阪南地域協議会 副議長(ダイベア労働組合 中央執行委員長)牟田 和広

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