大阪市地域協議会では、2015年春季生活闘争の前段の取り組みとして「春季生活闘争の課題とともに『大阪市廃止・分割案』に対する取り組み・統一地方選挙闘争」の3つの課題をテーマに、地区ごとに決起集会を開催(2月16日~3月3日)、各課題に対し組合員の皆さんとの認識一致を図りました。
各集会では、地区協議会議長から主催者あいさつを行い、連合大阪から山崎会長或いは多賀事務局長から激励のあいさつを受ける中で、2015春季生活闘争の情勢と要求課題について、認識共有を図りました。とりわけ、今年は、春闘による賃金決定方式がスタートして60回目の節目を迎えており、その成果は、組合員に止まらず、すべての従業員、中小零細企業、さらには公務員賃金へも波及するという、社会性を持った闘いとして定着していることを踏まえ、重点的取り組み課題として、「賃上げ」「時短」「政策・制度実現の取り組み」を3本柱に位置付け、正規・非正規や男女間などに存在する様々な格差是正に向けて取り組みを展開することを確認しました。
また、2つ目のテーマである「大阪市廃止・分割案」に対する取り組みについては、民主党大阪府連が作成した「市民とともに大阪改革!」(DVD)を視聴し、現職議員の方々からの補足説明も頂きながら、問題意識の共有化を図りました。
いわゆる「都構想」は、当初は、大阪市周辺の自治体も巻き込んだ構想として論じられてきましたが、一昨年の堺市長選挙において現竹山市長が勝利し、堺市民が「都構想」に「NO!!」を突き付けたことから、現在では「大阪市を廃止し、特別区に分割する」だけの構想になっています。
しかも「都構想」とは名ばかりで、大阪府が「都」になることはありませんし、一旦、大阪市を廃止してしまえば、大阪市に戻ることもできません。
現在、大阪府・市の両議会では、昨年10月に両議会で否決されたこの協定書案が、公明党の態度変更により住民投票まで進められることとなり、その諸準備が進められています。3月の両議会では、中旬に可決される報道もあり、成立すれば5月17日に大阪市民を対象に住民投票が実施されることとなります。
集会では、大阪市を廃止し、5つの特別区にして東京と同じようにしようとしても、人口も経済も一極集中した東京と大阪では大きな格差があり、そもそも行政の仕組みと経済成長は別の問題であることからも、取り返しのつかない間違いを犯すことに繋がること。また、仮に協定書どおりに実施した場合、大阪市が行っている行政業務を5特別区に分割することからも、多大なコスト増に繋がり混乱が生じることや、大阪市の税収のうち、固定資産税など市税の70%以上が大阪府に吸い上げられることから、特別区の自主財源は4分の1となってしまうこと。その一方で大阪市民には何のメリットももたらさないばかりか、行政サービスは低下することなど、現在の大阪市の財源と権限が大阪府に移管されることから、「名ばかり特別区長」になることの実態が報告されました。
5月に予定される住民投票は、「大阪市廃止・分割する」ことについて、有効投票数の過半数で賛成か、反対かが決まることになっており、投票率は関係ありません。したがって、迷っているという方やじっくり考えるべきという方も、必ず投票に行って反対の一票を投じることが、「大阪市解体」を止めることに繋がります。
大阪市民のみなさん、是非投票に行って、反対の一票を投じましょう。
そして、3つ目のテーマである統一地方選挙闘争については、連合大阪が推薦する予定候補者の決意表明を受け、ガンバローを三唱して集会を終了しました。
2015年春季生活闘争も統一地方選挙も住民投票もこれからが本番です。
共にがんばろう!!