大阪市地域協議会淀川地区協議会 野中健児
【対馬丸記念館】
平和行動に参加するまでは、対馬丸事件とは、「戦時中、非戦闘員が乗った船が攻撃対象になり沈められた」という程度の理解だったが、初めて訪れた記念館では犠牲者ひとりひとりの遺影パネルが掲示されており、そのほとんどが小さな子どもであったことに困惑した。また、当時の事件の詳細など展示資料を通じ知ることで、戦争が無ければ当然起こることのなかった多くの子ども達の夢や命が奪われた痛ましい事件であったということを学んだ。
【平和オキナワ集会】
沖縄空手会館で全国の連合の仲間が結集し開催された。前段の日米地位協定に関わる基調講演では、日本の協定は米軍に対して、日本国内法が適用できない故に米軍機の飛行を規制すらできない等、ドイツやイタリアなど他国と比較をしても明らかに不平等な協定であるということを改めて認識できた。平和式典を通じて基地問題をはじめとする沖縄をとりまく課題は、日本全体が考えなければならない課題であるということを再確認した。
【ピースフィールドワーク】
(ひめゆりの塔、魂魄の党、糸数アブチラガマ、平和記念公園)
今回初めて訪れた、フィールドワークで特に印象に残った糸数アブチラガマは、未だその大半が当時のままの状態で保存されていた。視察時は強めの雨が降っており、真っ暗で静かなガマの中で雨音が響く中、語り部さんの生々しい沖縄戦の話を併せ聴くことで、平和な現代社会に生きる我々には到底想像も追いつかないであろう当時の惨状を想像するように努めた。
【集会&デモ】
「米軍基地の整理・縮小」と「日米地位協定の抜本的な見直し」を求める集会に参加し、また、全国の連合の仲間と国際通りをデモ行進しました。連合大阪は山崎会長を先頭に大きな声でシュプレヒコールを行いながら行進した。
【嘉手納、佐喜真美術館等】
嘉手納では1時間ほど滞在したが、慰霊の日を意識した政治的な配慮があったのか、平日にも関わらず基地には軍用機がほとんど確認できず、戦闘機等の離発着も全くなかった。数日もすると爆音響きわたる日常に戻るのだろうなとも感じた。また、佐喜真美術館では、戦場を逃げ惑う人々や集団自決、ガマの様子などを描いた4m×8.5mもの巨大な展示品である「沖縄戦の図」を前に、美術館長から作品を通じた沖縄戦の悲劇に関する話を頂いた。
戦争はいかなる理由下でも二度と繰り返してはならないとの思いを強く持ちながら帰阪しました。基地問題等、沖縄の課題については早期解決に至るよう、また、この一連の平和行動で学んだこと・平和の尊さを、次の世代へしっかりと繋げていけるよう今後の運動に活かしていきたいと思います。