大阪市地域労働者福祉協議会は、2月18日(日)に、「新旧役員研修・懇親会」を開催しました。
研修会は、14時に神戸市元町駅近くにある神戸産業振興センターに現役員とともに、2024年度で退任された方々にもご参集を頂き、総勢28人の参加者で、早速フィールドワークに向かいました。
最初の目的地は、神戸ハーバーランドに建てられた「八時間労働発祥の地」の碑です。今では多くの家族連れや観光客でにぎわうハーバーランドですが、労基法に明示されている「8時間を超えて労働させてはならない」という原則が、100年以上前に当時の労働者が必死に求めてたたかい、日本で初めて確認された場所であることに感慨を覚えました。
次に向かったのは「戦没した船と船員の資料館」です。戦史に記されることが当たり前の軍艦などと違い、これまでほとんど知る機会が無かった、国の命令により徴発され、悲惨な戦争の犠牲となった数多くの民間船舶と、その船員の方々の事について、貴重な資料を交え説明を受けました。なかでも戦没された乗組員の半数以上が20歳以下の若者であった事などを知り、改めて平和の尊さを強く感じる機会となりました。
研修の最後に向かったのは「賀川記念館」です。ここで学ぶ「賀川 豊彦(かがわ とよひこ)」は、戦前日本の労働運動、農民運動、生活協同組合運動、協同組合保険(共済)運動において、重要な役割を担った人物で、「貧民街の聖者」として日本以上に世界的な知名度が高く、戦前には、現代の「三大聖人」として「カガワ、ガンジー、シュヴァイツァー」と称されたと言われています。
「賀川記念館」の田中参事より、およそ1時間にわたり、生涯を通じて「leave no one behind = 誰一人取り残さない」ことを基本に「平和」と「共済」について取り組み続けた 賀川 豊彦 の生涯と、その思想についての講演を受けました。参加者一同、まさに「偉人」と呼ぶにふさわしい、その生きざまを知ることができ、深く感銘を受けました。
研修終了後、18時半より新旧役員懇親会が行われ、研修の感想などにも触れながら、それぞれに懇親を深めました。
大阪市地域労働者福祉協議会として、研修にご協力いただいた、「戦没した船と船員の資料館」・「賀川記念館」の皆様に感謝を申し上げるとともに、これからも、労働者自主福祉運動の推進のため、役員研修をはじめ、様々な事業に取り組んでまいります。